エアコンの室内配管を隠す「隠蔽配管」は、見た目がすっきりするという大きなメリットがありますが、デメリットも存在します。後悔しないためには、両方の側面を理解した上で、慎重に検討する必要があります。まず、隠蔽配管のメリットは、何と言っても、その美観性です。配管が一切見えないため、部屋のデザイン性を損なうことなく、スタイリッシュな空間を実現できます。また、配管が露出していないため、埃が溜まりにくく、掃除がしやすいというメリットもあります。さらに、配管が壁や天井の中に保護されているため、外部からの衝撃や紫外線などによる劣化を防ぐことができます。そのため、配管の寿命が長くなる傾向にあります。一方、隠蔽配管のデメリットとしては、まず、工事費用が高額になることが挙げられます。壁や天井を剥がして配管を通す必要があるため、大掛かりな工事が必要となり、費用も高額になります。また、後から配管の修理や交換が必要になった場合、壁や天井を壊さなければならないため、さらに費用がかかります。そして、エアコンの機種変更が難しくなるというデメリットもあります。隠蔽配管の場合、配管のサイズや位置が決まっているため、新しいエアコンの配管と合わない場合があります。そのため、エアコンの機種変更の際には、配管工事もやり直さなければならない可能性があります。さらに、隠蔽配管は、すべての建物にできるわけではありません。建物の構造によっては、隠蔽配管ができない場合もあります。例えば、コンクリート造の建物では、壁の中に配管を通すことが難しい場合があります。これらのメリットとデメリットを総合的に考慮し、隠蔽配管が本当に必要かどうかを判断することが重要です。見た目の美しさを最優先するのか、それとも、将来的なメンテナンスのしやすさや、費用を重視するのか、よく検討しましょう。